FP3級の勉強をしていて知った「定期借地権」と「普通借地権」。
普通に生活している分にはなかなかお目にかからない単語ですよね。
強いて言えば『定期借地権付き分譲マンション』などで見かける場合もあるかも。
今回は「定期借地権」と「普通借地権」について、基本情報からFP3級の教科書には載っていなかった情報をシェアしたいと思います!
教科書だけじゃ理解しきれない部分って割とあるんですよね~ 気になったので、今回は「定期借地権」を主に深堀してみました!
定期借地権と普通借地権の教科書的情報
まずは定期借地権と普通借地権の教科書的な情報からどうぞ☟
普通借地権 | 一般定期 借地権 | 事業用 定期借地権 | 建物譲渡 特約付借地権 | |
契約期間 | 30年以上 | 50年以上 | 10~50年 | 30年以上 |
更新 | あり | なし | なし | なし |
利用目的 | なんでもOK | なんでもOK | 事業用のみ | なんでもOK |
契約方法 | なんでもOK | 書面にて | 公正証書にて | なんでもOK |
普通借地権だと、貸主が更新を止めることは難しいんです。
貸主がいつまでも自分の土地を使えない!という事態を避けるために定期借地権が産まれたそう。
事業用定期借地権が一番条件が厳しいイメージ。50年以上借りるなら一般定期借地権で事業用に土地を借りるのがよさそう!…自分が借りることは無いだろうけど…
定期借地権の土地で持家供給は令和3年度では0!
定期借地権が施行されたのは平成4年から。
平成始まりだとまだまだ歴史の浅い制度ですね~。
調べてみると、国土交通省が平成5年から今まで定期借地権の利用状況を調査しているレポートを毎年出していました。
内容を見てみると、令和3年度では持家(戸建て・分譲マンション)が定期借地権に建てられた例は無かったそう。
レポートを見てみると、定期借地権が利用されてていた最盛期は平成10年代ですね。
制度が始まった当初はよく活用されていたようです。
詳しく知りたい場合は国土交通省のHPより確認してみてくださいね!
国土交通省の調査は公的機関を対象としているため、民間企業は調査数に入っていないようです。
『定期借地権付き』だと安く家を購入できる?
定期借地権っていつかは土地の持ち主に土地を返さないといけない制度。
本来、家を購入すれば『自分のもの』になりますが「定期借地権付きの家」だといつか手放す必要が出てきます。
そのため、定期借地権付きの家だと普通の家より割安に購入できるのだとか。
そこで実際にホームズやスーモで、どれくらい金額が違うのかを調べてみました。
まったく同条件、というものは難しいのですが、ほぼ似た条件がこちら☟
「定期借地権付きの分譲新築マンション」
最寄り駅:東京メトロ渋谷駅 徒歩8分
専有面積:42.58㎡/1LDK
価格:8110万円
「築2年分譲マンション」
最寄り駅:京王井の頭線神泉駅 徒歩4分(渋谷駅の1つ隣の駅)
専有面積:41.05㎡
価格:8480万
大都会渋谷に出来る新築マンションよりも、一つ隣の駅にある築浅マンションのほうが金額が高かったんです。
駅の近さが影響しているのかもしれませんが…!
定期借地権付き物件は普通に住む分にはオトクに見えない
最後に定期借地権付き物件について個人的な意見を述べたいと思います。
定期借地権付き物件は割安で購入できることが多いようですが、個人的にはオトクじゃないな、と思っています。
というのも「結局は自分のモノにならないから」&「月々の土地代を払う必要があるから」なんですよね。
せっかく家を購入したのに、土地代を毎月支払って挙句の果てには家は無くなる…ってむなしいですよね。
(場合によっては最初の購入代金に土地代も含まれていることもあります。)
ただ、不動産の投資としてはアリなのかも…?とは思ったり。
例えば、さきほどの渋谷駅が最寄である新築マンションを賃貸で貸したとしても月々30万いかない位の家賃に。
元が取れるのはおよそ25年後ですが、大都会の真ん中のタワーマンションならば25年経っていてもそれなりの価値が残っているはず。
現在の渋谷駅徒歩10分圏内の40㎡前後、築50年の物件も3500万~4000万ほどで売られていました。
もし25年後に売ることにしたら、売れた金額が全て利益となるんじゃないかな…と思ったり。
まぁ、一般庶民には手の出せない大きな不動産投資ですがね!
8000万オーバーの不動産投資なんて夢のまた夢… 以上、きのの戯言でした
定期借地権付き物件を購入する場合はよく考えよう
定期借地権付き物件は居住用だと30年以上の契約からとなっています。(一般定期借地権は50年以上から)
もし30年だったら人生100年時代で考えると短い気がしますね。
定期借地権付きの物件を購入する場合はよくよく考えることが大切です。
安いからと言って安易に購入してしまうと最終的にはかえって損する場合も…?
今はまだ家の購入など未来の話ですが… 将来きちんと考えたいものです
最後までお読みいただきありがとうございました!
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