FP3級を勉強していると出てくる『土地取引価格の指標』たち。
土地取引なんて経験したことが無いから、教科書を見てもイマイチ理解しづらいんですよね。
深く理解できないと結局は丸暗記になってしまう…。
でも、丸暗記ってイヤですよね!知識として身につかない感が満載で。
理解が深まるように『土地取引価格の指標』たちを「実際はどんな数字なのか?」をベースに調べてみました!
土地取引価格の指標って日常的に見ることは無い数字
土地取引価格の指標って不動産業者とかでなければ日常で見かけることってないですよね。
FP3級を勉強していると出てきた指標は全部で4つ。
- 公示価格
- 基準値標準価格
- 固定資産税評価額
- 相続税評価額
それぞれの理解を深められるような情報を次から紹介していきますね!
公示価格と基準値標準価格はニコイチ
まずは公示価格と基準値標準価格のちょこっとおさらいから。
公示価格 | 基準値標準価格 | |
目的 | 土地取引価格の指標 | 土地取引価格の指標 |
発行団体 | 国 | 都道府県 |
基準日 | 1月1日 | 7月1日 |
発表時期 | 3月下旬 | 9月下旬 |
公示価格と基準値標準価格は数字が持つ意味としてはほぼ一緒。
ほぼ一緒ならどうして2種類あるのか気になりませんか?
では実際に、公示価格と基準値標準価格ってどんな数字なのか。
さっそく国土交通省の公式HPでチェックしてみるとビックリ。
名称が公示価格→地価公示、基準値標準価格→都道府県地価調査でした。
なぜ呼称が違うのか…!?FP3級を勉強しているだけじゃ現実で活かしきれない、って感じたところ…。
さらに詳しく調べて公示価格と基準値標準価格の性格を洗い出してみました☟
- 公示価格は数が少ない
- 基準値標準価格の数は多い
実際に国土交通省のHPで絞り込んだらすぐ分かるのですが、数が全然違うんです。
「数が違う」ということから、基準値標準価格が必要なことに納得がいきました。
基準値標準価格は、より細かく土地取引価格の指標を設定するために発行されているんです。
だから、基準値標準価格は基準日は7月1日で公示価格よりも遅く、都道府県から発表されるんですね。
固定資産税評価額の正確な数値はすぐには確認できない
公示価格と基準値標準価格は国土交通省のHPから公式に発表されています。
一方で、固定資産税評価額はインターネット上での公表はありません。
市区町村の各役所で固定資産税台帳を見て確認するしかありません。
ただし、おおよその検討はつけることができます。
固定資産税評価額は公示価格の70%を目安としているんです。
教科書に「公示価格を100%とした場合の評価割合」って文言があったんだけど、つまりは「公示価格を目安にしているよ、固定資産税評価額は70%くらいだよ」って話なの。
また、固定資産税評価額は3年に1度見直されるんですが、直近だと令和3年度が見直しの時期でした。
次回は令和6年度に見直されるってことですね~。
固定資産税→市区町村
不動産取得税→都道府県
不動産を取得するときは都道府県に収めて、その不動産を継続して持ち続けると市町村に収めるのはスッと覚えられないポイント…。
相続税評価額(路線価)は路線価マップで計算してみよう
FP3級の教科書では不動産の章にはじめて『相続税評価額(路線価)』が出現します。
固定資産税評価額と相続税評価額は、公示価格と基準値標準価格と毛色が全然違う用語に感じたよ。
相続税評価額は公示価格の80%を目安に決定されています。
相続税評価額を直接的に一覧でチェックできる公的なサイトは見当たりませんでした。
ただ、国税庁が公式HPで路線価を公表しているので、自分で計算してみることはできました!
路線価マップで気になった!宅地が複数の路線に面していたら?
教科書では、路線価で評価額を算出するには『路線価×地積×奥行補正率』とのこと。
テストではきっとこれだけ覚えていたら十分なんだと思います。
しかし路線価マップを見てみると「あれ、でも2つの道路に面している場合もあるよね…?」
と、思ったら国税庁HPに答えがありました。
1つ目の道路では『路線価×地積×奥行補正率』で、2つ目の道路は『路線価×地積×奥行補正率×側方路線影響加算率』、2つの数値を合算して算出していました。
教科書では見えない「実際の現場での数字の使い方」って感じですね…
実際の問題とテストの問題はイコールじゃなさそう
中学や高校で勉強していたときって「どうせ社会に出たら役に立たないでしょう?」って感じてた人もいるのでは?
今回、土地取引価格の指標をそれぞれ調べてみて似たような感覚を感じました。
「資格勉強だけでは実践に向いた知識は手に入らない」です。
教科書で学んでいる部分は本当に狭い一部分なんだと実感しましたね…!
資格というのは「ある分野を学ぶきっかけ」であって、実際に身に着けるならば、さらに自分で調べていく事も大切だと実感。
試験に合格するのはもちろん、教科書から一歩踏み込んだ知識をこれからも身に着けていきたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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